クアオルトとは

日本型クアオルト

日本に適したクアオルトについてご紹介いたします。

ドイツのクアオルトのままでは、日本に馴染まない

 ドイツでは、クアオルトのような医療保険が適用になる自然療法やホメオパシー医学、そして現代医学などが選択できる統合医療になっています。クアオルトでは、医療保険が適用される場所なので、専門医や医療機関のほか、様々な施設が必要となっています。ということは、ハードソフトともに、質の高いものが必要となり、クアオルトを実現するために、建設経費や運営経費も膨大なものになります。また、日本の温泉を取り巻く環境もドイツとは異なり、医療保険の適用は受けられません。

 クアオルトが理想的だとしても、ドイツの仕組みそのままでは、日本の風土や文化、国民性に馴染まない部分が沢山あるということです。

海・山・川・温泉が隣接する日本は、世界的なクアオルトの適地

 ドイツの仕組みそのままでは日本に馴染まないとしても、日本の自然環境は、海や山が近く、川や温泉もたくさんあり、クアオルトの視点から検討すれば、世界でも大変恵まれた資源を持つ国です。

 この自然資源をどのように生かして、国民が健康になることが出来るかという視点は、健康長寿のためには極めて大切なものです。

恵まれた自然だけでは、健康づくりは進まない。
目指せ、日本型のクアオルトで社会環境整備

 いくら自然資源に恵まれても、健康づくりが十分推進されたとは言えません。大切なことは、健康づくりを進めるための社会環境をどう整備するかという課題に応えることです。

 個人で健康づくりに取り組むだけではなく、たくさんの仲間とともに、楽しく無理なく安心して取り組むためには、地域上げての健康づくりを目指す日本型のクアオルトが有効です。ドイツを基本としながら、日本の風土や文化、国民性に合わせた、健康づくりのプログラムや仕組みを提供し、自治体をあげて健康づくりに取り組むことで、地域住民の健康が向上し国民健康保険や介護保険を担う自治体の経営にも効果が出てきます。

日本型のクアオルトには、医療、健康づくり、環境・景観、推進のための計画や組織が大切、そのためには横断的な研究が重要

 日本型のクアオルトは、行政内部の様々な部署が連携して取り組む必要がありますが、まだまだ日本型のクアオルトの研究は進んでいません。そのために、様々な専門分野の研究を進める必要があります。

 医療の分野、運動の分野、メンタルヘルスの分野、介護や福祉の分野、環境の分野、景観の分野、公共政策の分野、地域産業の連携の分野など、様々な分野の専門家が関わり、「日本型クアオルトの概念規定」というものを明確にする必要があります。

日本型クアオルトは、全国6市3町で取り組まれている

 このような日本型クアオルトは、50年近く前から、有名な由布院温泉のある由布市で取り組まれてきました。
このクアオルトのまちづくりが人々に評価されて、たくさんの観光客が訪れています。
そのほか、山形県上山市、和歌山県田辺市、新潟県妙高市、石川県珠洲市、島根県大田市、秋田県三種町、群馬県みなかみ町、 さらに2017年には兵庫県多可町が加わり、全国6市3町が日本クアオルト協議会を結成し、現在日本型のクアオルトを目指して、取り組んでいるところです。

質の高い健康保養地を目指して~日本型クアオルト指標~

日本型クアオルトを目指す日本クアオルト協議会では、質の高い健康保養地を目指すために、日本型のクアオルト指標として、6領域60項目を示し、質の高い滞在型の健康保養地を目指しています。

>> 「日本型クアオルト指標」

クアオルト健康ウオーキング

 気候性地形療法を基本とし、日本の風土や環境、気候、国民性にに適合させた健康づくりの手法がクアオルト健康ウオーキングです。

 山形県上山市では、ドイツの気候性地形療法を学びながら、ドイツのミュンヒェン大学から気候性地形療法コースとして5カ所8コースの認定を得ました。同時に、気候性地形療法を支援し野山をガイドするドイツの気候療法士の資格講習を参考に、日本の野山を気候性地形療法の手法で案内するガイドを養成しました。このガイドを「蔵王テラポイト」と言い、現在70名近くを養成しています。

 上山市を中心に全国で9カ所(青森市浅虫温泉、秋田県三種町、山形県天童市、西川町、石川県珠洲市、愛知県名古屋市(街なかウオーキング)、岐阜県白川村、大分県由布市)が、気候性地形療法を基本とした運動療法であるクアオルト健康ウオーキングを健康づくりとして実施しています。